楽器の調子が悪い日はどうしたら良いのか?

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トロンボーン

あの時は吹けたのに。昨日は吹けたのに。

あれ、、、今日は吹けない。。。

この記事を読んでる方も思い当たる節があるのではないだろうか。

そんな時はすごく悩むし、絶望的な気持ちになってしまうことは多々ある。。。

演奏を仕事としている今でも、未だに私も日々の演奏の調子に気を遣っている。

仕事としている以上、今後もこの「楽器の調子」というものは、演奏家であり続けるうちは私と関わり続けるだろう。

今回はそんな楽器の調子について、個人的な見解を書き綴ろうと思う。私も調子が悪い時にはこの文章を一旦見て心を落ち着かせたい、そんな記事にしよう笑

【この記事でわかること】

調子が悪くなる原因

調子が悪くなった時の対処法


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なぜ調子が悪くなるのか

調子が悪くなる原因

調子の悪さを改善する方法をあれこれ考える前に、そもそもの調子が悪くなる原因について考えてみようと思う。

原因がわかれば自ずと解決策もわかるかも

とは言っても、調子が悪くなる原因はパッと思いつくだけでも山のようにある。

  • 吹きすぎによる疲労
  • 寝不足・深酒・辛いものを食べる
  • 楽器が自分に合っていない
  • 奏法や練習に無理がある
  • 普段とは異なる奏法で吹いている
  • 怪我
  • 緊張、精神的ストレス
  • 演奏に対する自信の無さ などなど

このように考えうる原因はたくさんある。。。恐ろしや。。。

それだけ楽器を演奏するというのは繊細な作業ということだなぁ。

自分に何か当てはまることはあるだろうか?

不調の原因は必ずある

調子が悪くなるには必ず原因があるものだ。

しかし調子が悪いという状態の時は、精神的に落ち込んでしまったり、何とかしようと躍起になってしまうことが多くて、経験上状況を冷静に判断しづらい。

ただ漠然と調子が悪いことに悩みながら、自己否定の時間を過ごす。

冷静に考えたらすんなり解決するようなことでも、それがなかなかうまくいかない。

お先真っ暗な気分のまま練習することになって迷いに迷って苦しみ、悪循環に陥ってしまって解決が遅れてしまうのだ。「スランプ」と言われる状態だろう。

ともかくも「不調には原因が必ずある」と思えば、とりあえず途方に暮れることはないので、そこから落ち着いて考えよう。

では、次からは対策について考える。

調子が悪くなった時の対策

①吹くのをやめる、休む

これが1番基本中の基本だろう。調子が悪くなったらまずはこれを試してほしい。

しかし、私の場合これが意外とできないことが多い。

調子が悪くて練習をやめるのが悔しいし、練習でなんとか調子を取り戻そうとしてしまう。

身体的にも精神的にも疲弊している状態では、普段の力も発揮できないし、さらに調子を悪化させるだけなので、休憩の日を作る。

特に毎日練習する人は気をつけたほうがいいだろう。私も毎日練習しないと落ち着かないタイプだ。

「1日休むと状態を取り戻すのに3日かかる」というある種の呪いのような言葉(笑)があるが、私は下手になってもいいと思う。

なぜなら、人間である以上休憩とリフレッシュが必要だから。

たしかに休むと一時的には演奏の感覚を取り戻すのに時間を必要とするが、そのまま練習し続けて調子を取り戻そうとするよりも、休んだほうがその後の調子の回復が早い気がする。

むしろ調子が悪い状態や心身が疲れた状態で練習し続けると、さらに悪化して全く音が出なくなってしまう可能性がある。

いわゆる「潰れた」状態に陥りやすくなる。

それなら、多少一時的に下手くそになっても構わないから思い切って休んでしまって、調子の悪い状態のイメージを無くしてリフレッシュされるのを待ったほうが得だと思う。

②健康的な生活をする

朝の練習にフォーカスする

これはドイツに留学していた時のことだが、ドイツ人の朝は早く、なんと練習部屋の予約は午前中が1番埋まりやすい。

夜にはみんなとっくに帰って、ビールを飲むのだ笑

その反対に夜遅くまで練習している(もしくは朝から晩までずっと練習している)人種はアジア人が多いイメージ。

これが決して悪いわけではなく、勤勉さは誇るべきことなのだが、朝の練習にフォーカスした生活は心身にも演奏にも健康的に感じるし、モチベーションが高い。

フレッシュな状態で集中して練習ができるので、奏法的にも無理が少ない。

調子が悪くて気分が乗らない時は、こういう練習のスケジュールも良いかもしれない。

寝る時間、睡眠時間、質

私が調子が悪いと感じる時は睡眠がきちんと取れていない時がほとんどだ。

もちろん睡眠時間や睡眠の質も大事なのだが、寝る時間が意外と大事のようで、深夜や早朝に寝て合計8時間ぐらい寝ても、次の日の楽器の調子はあまり良くないことが多い。

こういう時はまず楽器に息が入らないし、呼吸がいつもよりも苦しく感じる。

そして、睡眠の話に伴うのが飲酒である。

これは人によって良し悪しがあるのだが、私の場合はある程度以上のお酒を飲むと睡眠の質が下がって身体も楽器も調子が悪くなる。

しかし、お酒を飲んだ次の日は血行が良くなって調子が良いという人もいるようなので、一概に悪いとは言えないが、身体の調子と楽器の調子はリンクしている。

これは余談ではあるが、普段本番前に辛い物を食べることはなるべく控えている。

辛い物を食べると唇が腫れたり、マウスピースを当てたときの感覚が変わりやすいので、特に本番の前にはなるべく食べないようにしている。

③自己肯定感を上げる

調子が悪い時というのは自己肯定感が下がってしまい、何もかもうまくいかないと思いがちで視野が狭くなっていることが多い。

自分の演奏に自信が持てない時、悪い緊張している時(アガってしまっている状態)は呼吸が浅くなったり、身体がこわばっている。

つまり平常時よりも身体の環境がまるで違うので、普段演奏できてたことができなくなってしまう可能性が高い。

これが本番の時なら「緊張していたんだな」と思えば原因がわかりやすいのだが、普段の練習の時にも自己肯定感というものは大事な気がする。そしてこのことは中々気付きにくい。

自己肯定感が低いと、普段通りやればできることができないと感じて調子が悪くなっていくし、精神的にもさらに辛くなってくる。

自分に自信ない→うまくいかない→つらい→でも練習しなきゃ→うまくいかない→さらに自信無くす

したがって、非常に悪循環なのだ。

その場合何もしなければ、悪循環を抜け出すには運良く調子が良くなることを願うしかなく、長く時間がかかってしまうし、演奏に対する意欲も無くなってしまう。

私も決して自己肯定感は高いわけではなくて、ちょっとした一瞬で消し飛ぶぐらい低い。

今回はそこまで深掘りはしないが、最近読んだ本が非常に参考になったので、ぜひこの本を読んでみてほしい。舞台上で演奏に役立ちような自己肯定感の上げ方が、とてもわかりやすく書かれている。

④練習の仕方を見直す

適度な練習のバランス

調子が悪いとき、普段おこなっている練習内容がハードすぎたり、バランスが悪くて何かの課題にフォーカスしすぎている可能性がある。

例えば、高音域が苦手でずっと高音域の練習をし続けると、身体への負担も大きいため、演奏に支障が出てくることが予想される。

あとはキツい曲を無理に何度も練習したり。(時には大事な時もあるけど)

この手の練習はキツくなったところで休憩を挟むことが大事だと思う。

そうすると、「あれ、なんかさっきより吹きやすくなってるかも?」と感じることがあるから不思議だ。

ウォームアップ、クールダウン

楽器の吹き始めはウォームアップを、そして吹き終わりにはクールダウンをきちんとやること。

ウォームアップ、クールダウンはある程度自分の中で毎回何をやるか決めておくと、些細な調子の変化も気付きやすく、対策を早めに立てやすい。

大抵調子はいきなり悪くなるのではなく、徐々に気づかないうちに悪くなっていくので、結構大事なことだと思う。

ベルリンの留学先で講師をしていたジェイミー・ウィリアムズ氏(ベルリン・ドイツオペラ首席)のウォームアップ動画がとても良いので、もしよければ参考にしてみてはどうだろうか。

留学時代は早朝に大きな公園で、みんなで気持ち良くこのウォームアップを行なっていた。

落ち込んだ気分も一新できるだろう。

⑤奏法を見直す

奏法上で無理がある部分を見つめ直す

例えば、難しい曲を演奏しているときに細かい事まで意識が向けられなくて、いつの間にか姿勢が悪かったり、息がきちんと楽器に入っていなかったりする。

これを続けていけば、当然どこかに負担がかかるので、徐々に調子が崩れていく。

また、アンブシュアの作り方や呼吸の仕方、楽器の持ち方、イメージの持ち方、いろいろな要素が絡み合いながら普段私たちは演奏している。

どれかの状態が悪くなれば、自然と共倒れのようにバランスが崩れて調子は悪くなる。

調子が悪くなった時は、自分がどのように演奏しているか一つ一つの要素をチェックしつつ、奏法を見つめ直す良いきっかけとして捉えてみるのも良いかもしれない。

イメージを変える

音や吹き方のイメージというのは可視化できないし、そもそもそのイメージが正しいのかどうかわからないという方も多く、蔑ろにされやすい。

当たり前だが、調子が悪い時は、演奏時の感覚のイメージがとても悪い。

意識的でも無意識的でも悪いイメージを想像しながら演奏すれば、脳と筋肉が連動している以上、やはり良い状態で演奏はできない。

したがって、まずは調子の悪い状態の自分のイメージから離れることが第一で、

  • 休む
  • 自分が心地よく吹いている状態を想像できるまでイメージトレーニング

これらを「練習」と思えば、気楽に実践することができるだろう。

⑥道具について考える

楽器のメンテナンス

私が昔経験したことだが、チューニング管のグリスを塗り直した直後から演奏の感覚が変わってしまって、音が出にくくなったことがある。

グリスを厚く塗りすぎてしまったため、演奏時の抵抗感が全く変わってしまったのだ。

その他にトロンボーンで言えば、スライドは演奏時の要(かなめ)と言えるぐらい大事な部分であり、スライドにきちんとオイルを塗っていないとパフォーマンスはかなり下がる。

まず、スライドの操作時に力が入るので力みやすくなるし、外管と内管に隙間ができて振動の効率が悪くなる。

このように楽器のメンテナンス次第で演奏のパフォーマンスはかなり変わるので、もし原因がそこにあるとすれば、解決は簡単だろう。

マウスピース、楽器を変える

これは私の中ではもう最終手段だ。

もうどうやってもうまくいかないし、気分が落ち込んで仕方がないというときに、やってみる手段。

やはり1番手頃なのはマウスピースだろう。

とは言いつつも私はここ10年近く同じマウスピースを使用していて、浮気もほぼしないぐらい一途(?)なので、ちょっと説得力に欠ける笑

しかし、演奏上の環境は大きく変わるので、気分も大幅にリフレッシュできるのではないだろうか。

私も今までで大きく自身の演奏の変化を感じたのは、やはり楽器を変えてからだ。

楽器を変えるというのはそうそう簡単にできることではないし、他に改善すべき点を全て考慮した後で考えるべきだろう。

ただ、楽器を2本以上持っている方ならこの方法は実用的かも。

どうにもこうにもうまくいかない時は、環境を変えてみるのも手かもしれない。

過去に楽器購入についての記事も書いているので、こちらも参考にどうぞ↓

⑦他の人に演奏を聴いてもらう、レッスンを受ける

思い切って他の人に自分の演奏を聴いてもらったり、相談をすることも大事だと思う。

調子が悪い時ほど、「自分の演奏を聴かせたくない」「恥晒しになってしまう」と思うかもしれないが、自分が気づかなかった事を他人が指摘してくれる可能性が大いにある。

それに他人に相談することで気持ち的にも楽になる。(最初は嫌だけど)

自分の友達でもいいし、先生でも構わないので、誰か信用できる人に演奏を聴いてもらうのは、調子の悪さを脱却できる一つの良い手段だろう。

自分の宣伝はあまりしたくないが、私もレッスンを一応しているので、もし相談があればレッスンします。 オンラインレッスンも可です。


今までトロンボーンを初めてから調子の波にすごく悩まされてきた自分ですが、改めて書いてみると、それだけ対策も色々と学んできたような気がしてきました。

私自身も将来調子が悪くなるようなことがあれば、この記事を読んで過去の自分を振り返ろうと思います笑

トロンボーンだけでなく楽器問わず、調子が悪くて悩んでいる方のヒントになれば嬉しく思います。

それでは!

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