そろそろ楽器替えたい、こっちの楽器の方がいいかも、、、。
そう思うことって、たくさんあると思います。特に楽器屋さんで試奏した時とか!笑
中学生の時に自分の楽器を買ってもらって以来、私も度々使用楽器を替えてきました。
今までの私の使用楽器(テナートロンボーンのみ、借りたものも含む)
- (米)バック 42BO
- (米)ゲッツェン 3047AFR
- (独)K&H Borelo オープンラップ
- (米)エドワーズ T396-A Alessi Model
- (独)トローヤ Tenor Weite 2 (だったと思う)
- (仏)クルトワ Legend AC-420
使用順に書いてますが、わかる人にはわかると思います。はい、だいぶ迷走してます。全く違うスタイルの楽器を、あっちこっち行ってます。(特に裕福でもないのに楽器を買ってくれた両親には、本当に感謝です)
人によって良い悪いは分かれるかもしれませんが、私にとってはあまり良くありませんでした。ただし、愛好家の方でいろんな楽器試してみたい!って方は良いかもですね。
今の楽器は約2年半使ってますが、現在使用している楽器には非常に満足してますし、これからも安易に替える気はありません。やっと自分の楽器が見つかった感じがしています。
しかし何でこんなにも楽器が替わったのか。。今愛用している楽器と何が違うのか。。
私が今まで経験したことを元に、私なりの楽器購入についての考えをお話しようと思います。先にお詫びしますが、私の経験なので、もちろん他の人と状況が違ったり、もしかしたら初心者や専門的に勉強していない方には当てはまらないかもしれません。ちなみにこのメーカーがいいよとか、この楽器店がいいよとかそういうものでもありません。
私もまだまだひよっこで偉そうなことは到底書けませんが、前の楽器に満足できなくて新しく買い直したい、もう楽器選びに失敗したくない!!と思っている方に少しでも参考になれば嬉しいです!
なぜ、今まで楽器がコロコロ替わったのか?
楽器を買う動機、意思
結論から言いますと、『自分の意思で楽器を選んでないから』です。
他人のせいやないかーい、と思いになる方もいらっしゃると思いますが、そうではなくて、全部自分の意思の弱さや自信のなさ、知識不足によるものです。決して私が過去に関わってきた誰かを批判するものではない事を、予め強く申し上げておきます。
さて、そもそもなぜ楽器を買い替えようとか思ったのでしょうか?現在使っている楽器が壊れたから?何か不具合や不満があるから?それとも師事している先生に勧められたから?
楽器の買い替え時には、もちろんそれなりの考えや理由やあったのですが、主な動機は3つです。
- 流行り、好きな奏者が使っている
- 他人からのおすすめ
- 他人からの使用楽器に対する楽器の意見
これらは全て他人に依存する動機なんです。今まで楽器購入のタイミングほぼ全てにおいて、自発的な動機ではなく、他者からの影響が強かったと思います。
流行り、好きな奏者が使っている
私の場合は上記のゲッツェンやエドワーズが良い例です。
セイヤーバルブ(トロンボーンの部品の一部)が当時は流行っていて、テレビで見る人たちもみんな三角のバルブで吹いてたので、自分も使いたいって思ってました。それで吹けば上手くなれると安易な考えがありました。
エドワーズの場合も、ジョセフ・アレッシ氏(ニューヨークフィル首席)が監修したモデルがすごく流行ってて、それだけが買った理由ではありませんが、みんなと同じ楽器を使った方が良いと思ってました。
ファッションでも何でもそうですが、流行は変化します。今流行ってても、しばらくすれば違う流行がやってきます。お金があれば別ですが、私はおすすめしません。
他人からのおすすめ
いろんな人から、「この楽器良いから使ってみたら?」とか言われることって、あると思います。この事自体は全く悪いことではなくて、寧ろ情報をくれてありがたい事なのですが、私は結構それで迷っていたように思います。
私はあまり経験がありませんが、師事している先生から購入を勧められることもあると思います。特に初心者の方や、これから新規で購入される方、知識が全くない方は、難しいことは考えず素直に先生の指示に従うのがベストです。
他人からの使用楽器に対する意見
一緒に演奏してたり、演奏を聴いてもらった時に、
「その楽器、君に合ってないんじゃない?」。
これはもちろんアドバイスの一つで、実際に合ってない場合もあるので、一概に悪いわけではありません。一緒に吹いてて音が合わなかったりする時も同様に、「楽器の問題なのかな」とかそういう状況があると思います。これも一つのアドバイスですが、楽器が問題のことより、技術的な問題の方が遥かに多いです。私は上記同様、当時は迷走しました笑
迷走の理由
では、なぜ迷走するのか。
私の場合は演奏スタイルの獲得にこだわりすぎていたからです。そして自分の演奏に自信がなくて、経験知識不足だからです。
演奏スタイルの獲得にこだわりすぎる
芸大で勉強してた時に、クラスメイトはみんな個性があって、それぞれのはっきりした演奏スタイルを持っていると、私は羨ましい目で見てました。逆に自分の演奏スタイルが全くわからなかったし、自分の演奏にも自信をなかなか持てませんでした。
当時の先輩から、「お前はどんなスタイルで演奏したいの?」と聞かれて、全く答えられなかった記憶があります。。。
そうなると、1番手っ取り早くて確実に新たな個性を手に入れれそうな、「楽器を替える」という安易な選択肢を考えてしまうわけです。
しかし、替えて一時的には演奏の質が変わるとしても、だいたい自分の根本的な奏法、技術は何ら変わらないので、効果は一時的な事が多いです。もしかしたら、トロンボーン以外の楽器ではそんなことないかもしれませんが。(例えば楽器の材質の変化や、明らかな楽器の質のグレードアップとか。トロンボーンの場合、値段に差があっても、楽器の質自体はだいたいどれも同じです)
余談ですが以前、村上春樹さんの「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」という本を読んだ事があるんですが、主人公の心情にそっくりです。知らない方にはなんのこっちゃって話ですね。
もちろん自分の演奏のスタイル、方向性を考えることは非常に重要だと思うんですが、私はもっと基礎的な演奏技術、音楽的内容の充実にもっと集中すべきだったと反省しています。
演奏に対する自信の無さ
自分の演奏スタイルや個性が見えなくて、徐々に演奏に対する自信も無くなっていきました。
今思えば、他人ができて自分ができないことにだけにフォーカスするのではなくて、得意なことや出来ることももっと考えるべきでした。もちろんクラスメイトたちはみんなめちゃくちゃ上手でしたが、まさに隣の芝生は青く見えるですね。
自分に自信が無くなってくると、上記に挙げたような他人の影響力が強くなって、どんどん他人依存していきます。
もっといろいろ続きを書きたいんですが、真面目な文章だし、書く方も読む方も疲れるので今回はここまで!!笑
おそらく3回に分けて書きます。
次回は、『自分の意思で楽器を選ばなかったゆえに起きた問題』についてお話しようと思います!
それでは!
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